デッサンについて
"もの"をデッサンするとき、「どう描いていますか?」ただ、漠然とデッサンする対象物を描いていませんか?
では、「先人たちの画家は、どのように描いていたのか?」となります。
先人の画家たちが作り出したいくつかの"技法"や"道具"が存在します。
デッサン棒を使ったデッサン
デッサン棒を使ったデッサン
一番わかりやすいのが、"棒"を使った方法になります。棒以外でも、それなりの棒状のものなら対応できます。
では、「その"棒"は、どのように使うのか?」と考えますよね。
では、棒の使い方について説明します。
デッサン棒を使ったデッサンの描き方
例えば「ペットボトル」を参考に考えた場合、このような感じで使用します。
1.ペットボトルの高さを調べます。棒を持ち垂直にします。
先端の部分をペットボトルの高さのところに移動させ、ペットボトルの底の部分は親指の先端くらいに持っていきます。この際、その位置は、なるべく記憶しておくか、何か印を付けておくと良いです。
"キャンバス"か"スケッチブック"に大体同じ様に線を引きます。
高さを調べたい場合は、この方法を使います。
2.幅を調べます。
棒を持ち水平にします。
垂直を調べた時のようにすると幅が調べられます。
"キャンバス"か"スケッチブック"に大体同じ様に線を引きます。
これで、大体の大枠が完成しました。
3.角度を調べます。
ペットボトルの底を例にします。
幅を調べたように棒を水平にします。水平にした棒をペットボトルの底の、だいたい角度を測ることができます。
角度を参考に"キャンバス"か"スケッチブック"に線を描きます。
と、このようにして、下絵を描いていきます。
格子状を使ったデッサン
TVなどで、昔の絵をX線で調べる場合、線がいくつも格子状に描かれています。それも、デッサンの一つの技法になります。
スケッチブックより、キャンバスとの方が相性が良いと思います。
また、美術道具の専門店に行くと「木枠に糸が格子状」になっている道具が売られています。今回は、この道具を使用します。
木枠を使ったデッサンの描き方
1.木枠をデッサンしたい構図になるように配置をします。
2.キャンバスに"木枠の糸"と同じように格子を描きます。
3.木枠を覗き込みながら、"被写体"と"木枠の糸"の重なるポイントに印を付けます。
4.木枠を覗き込みながら、ポイントとなる箇所を確認しながら描き進めていきます。
と、このようにして、下絵を描いていきます。
格子の分割の数を増やすことで、より、詳細に被写体を捉えることができます。
感覚的にデッサンする時のポイント
"デッサン棒"や"格子の木枠"を使わないで描く方法としては、下絵を描く際に、まず、被写体を囲むような立体のキューブを描き、それに当てはめる方法が感覚的にデッサンする際には、形が崩れにくいです。
風景画・背景画のデッサン方法
※「風景画・背景画のデッサンについて」は"下描きをどのようにして描けば良いか?"また、スケッチに方法について書いてあります。
1.構図を決めます。
2.ポイントとなる対象物を決めます。
3.描く対象を大まかな簡単な図形で配置してバランスをとります。
ブロックなどの立体のキューブを置いたりして位置を把握すると良いです。
4.大まかに描きます。
5.絵を描きこんでいきます。
となります。
風景画・背景画は様々なモノを描くので、絵の上達が早くなります。沢山、スケッチでも良いので、描いてください。
風景画・背景画は下描きの段階でも時間がかかります。
100ある中の100を描くのはとても大変です。精密な絵を描く場合以外は、100ある中の70くらいでポイントを押さえれば大丈夫だと思います。
背景は、厳密に描く場合以外は、以外と省略している場合が多いです。例えば、木の葉っぱなどです。
省略をどのようにしたら良いかで一番わかりやすいのは、漫画などで使う「トーン」が参考になります。
漫画の省略の方法は「トーン」について勉強するのが良いと思います。また、色使う場合は色を上手く使い省略をする方法もあります。
風景をデッサンする場合は、"絵の描く構図"や"その周りの風景"を写真を一緒に撮ると良いです。後日、何か素材がほしい場合に写真に、使いたいと思っていた素材が移りこんでいたりする場合があったりします。
風景画の見直しに使ったりもできますし、構図の確認にも使えます。
デッサン棒を使い高さを測る方法
なにかと、絵を描いていると高さが気になる場合があります。
棒を使ったデッサンは、対象物の"高さ"を測ることもできます。
しかし、この測り方は、その場限りになりますので、高さを調べたい場合はメモにその高さを残しておくと良いです。また、周りの環境で正しく測れない場合もあります。
※大まかな高さの測り方になります。また、測る際は周りにもご注意ください。
棒を使う高さの測り方
※大まかな高さの測り方になります。また、周りにもご注意ください。
1."デッサン棒"を用意します。(適当なまっすぐした棒でも大丈夫です。)
2.棒を縦に持ち、腕を伸ばした状態で"対象物"となる高さと"棒"が同じ位置にくるようにします。
3."対象物"と"自分の立っている位置の距離"プラス"身長の高さ"がの合計が大体の対象物の高さになります。
このようにして、対象物の大体の高さを調べることもできます。
※遊園地などの建物は、だまし絵のような要素が入ってデザインされて設計されている事が多いので、高さを測るのには向いていません。
"モノ"の大きさについて
昔の職人が作ったもの以外は、大きさのサイズが規格化しています。例えば、シングルベットの大きさも、メーカーごとに多少は違いますが大きさが決まっています。
モノの大きさを知りたい場合は、2~3社ほどのパンフレットを参考にすると、大体のサイズを把握することができます。
日本には「ISO規格」というものがあり、ある程度"モノ"の大きさが規格で決まっています。これは、規格を統一することで量産をしやすくするためです。
しかし、最近のモノでも、家のドアの大きさや、窓の大きさはオーダーメイドサイズが存在するので注意が必要です。
「人工物」と「自然物」の描き方
「人工物」はきれいな"曲線"や"直線"で出来ています。
「自然物」は"フリーハンドで描いた"ような"柔らかい線"で描かれています。
「デッサンについて」は以上になります。